島根県教育委員会は13日、県立高校の生徒が無断で撮影された動画を拡散されたり、陰口を言われたりするいじめを受けていたと発表した。県教委は、いじめ防止対策推進法に基づくいじめの「重大事態」にあたるとしている。
学校から報告を受けた県教委が調査委員会を設置して調べ、報告書の概要を公表した。
報告書によると、生徒は2022年度に入学。同年5月、上級生に下校時の様子を無断撮影されて別の生徒に送信されたほか、同7～11月、複数の他の学校の生徒に無断撮影された動画を拡散されたという。また、「何で学校に来てるの。早く辞めろや」といった発言が聞こえたこともあったという。
生徒は23年1月に不眠症状と転校の意向を養護教諭に訴え、現在は転校しているという。
報告書は、いじめに関するアンケートで生徒が無記名で記した内容への学校の対応が不十分だったほか、動画の拡散をいじめと捉えず、組織的な対応でいじめの解消がなされなかったため、重大事態に至ったと指摘した。
